発達障害
「落ち着きがない」
「行動が突発的」
「口より手が出てしまいトラブルが多い」
日々、幼稚園・保育園や小学校からこうした報告を受けていると、(もしかしてうちの子、発達障害?)と、頭によぎってしまいますね。
でも、実際モヤモヤしながらどこに相談しに行けばいいのかわからないし、親類やママ友にも相談できないものです。
そこで、今回はお子さんがこのような状態の時に知っておきたい相談機関についてまとめてみました。
1.発達障害に親が最初に気づくきっかけ
発達障害=AD/HDを持つ親御さんが、最初にどんなきっかけで相談機関に行くことになったのかは色々なケースがありますが、その一例をご紹介します。
(一例)
・園の先生から、一人で歩き回ったり教室から飛び出したりすると報告を受けた。
・小学校のスクールカウンセラーや担任と面談で、日頃の多動傾向(または不注意傾向)を聞き、授業にも参加できていないことを聞いた。
・外出すると急にいなくなってしまうことが多く、その都度話してもすぐに離れてしまうため、すぐに迷子になる。
・片づけが苦手で常に子ども部屋や机が散らかる。何度片づけ方を教えても、その通りにはできない。
このように、関わっている親や先生が相当の努力をしているにも関わらず、それをこえてしまうレベルの衝動性、多動性、不注意が6か月以上続き、改善の見込みがない場合に相談に行くケースが多いようです。
2.どのような相談先があるか
お子さんのAD/HDの可能性について相談したい時は、やはり専門機関に相談することが望ましいでしょう。
身近なところでは、各自治体にある「保健センター」「児童相談所」「発達障害教育情報センター」「発達障害者支援センター」「発達障害情報・支援センター」の窓口で相談することができる他、小児精神科クリニックや小児発達クリニックなどの医療機関があります。
元々、AD/HDは「一生直らない病気」ではなく、「発達上の凸凹」であることがわかっているため、早期の投薬治療や療育を受けることでその後の発達をスムーズに促せる可能性があります。
予め知っておきたいのは、発達障害をもつ子どもの診断・療育のニーズは年々高まっているため、なかには「児童相談所に電話したら、予約まで1か月以上待ちと言われた」「クリニックの新規予約は半年先までいっぱいと言われた」ということもあります。
なるべく早く相談に行きたい場合は、まずは電話で問い合わせすることをおすすめします。
3.どのような検査をするのか
上記で挙げた相談機関やクリニックでは、子どもの心理や発達に詳しい臨床心理士、臨床発達心理士、小児精神科医にお子さんを診てもらうことができます。
そこでは、お子さんの成育歴や現状で困っていること等を詳しく問診し、さらに必要に応じて発達知能検査(田中ビネー式、ウェクスラー式等)を受け、お子さんの具体的な凸凹について測定することもあります。
お子さんの特性を正確に把握することで、専門家からより良いアドバイスやその後の投薬治療や療育について話を聞くことも可能です。また、親の支援についても相談に乗ってくれるところもあるので、困ったことは専門家に話してみることが大切です。
※療育…発達の凸凹が大きい子どもたちが、集団で自立できるように取り組む治療および教育のこと
