ママ
子どもをもつとある程度のお付き合いが生まれる、「子どもを介したママ」とのかかわり。この距離感の取り方が、なかなか難しい。
一緒に学校の係の仕事をしたり、ランチ会へも同席したりと、色々会う機会はある。
でもプライベートな話をどこまでしたらいいものか、相手がどんな趣味で、それまでどんな人生を送ってきたのかもわからない中、唯一の共通事項である「子ども」つながりで付き合っているため、実は相手との適切な距離感がわからない場合もある。
「お宅は持ち家?建売住宅?それとも注文住宅?」と聞くママ
これは私が出会った、未だにびっくりする質問のトップ3に入っているので、とても印象深い。まるで、親戚の何でも聞きたがりな叔母さんのような質問だったからだ。
まず持ち家かどうかを確認し、その上で建売住宅なのか注文住宅なのか等、とてもプライベートなことだと思うのだが。
それ以外でも、「ご主人、お仕事は何をやっているの?」「お子さん、学校での成績は?」「上のお子さんはどこの私立に通っているの?」等々、この手の質問には枚挙にいとまがない。気の置けない友達と語るには何も抵抗のないことも、(そこまで話す仲だったかしら……)と、判断に悩む質問がある。
「頼りにしていたのに」と非難するママ
ある仲の良いママ友の一人から聞いた驚愕する話だが、当時、妊娠中だった彼女が顔なじみのママから子守りをお願いされたそうだ。
しかし自分もお腹が大きい身で、小さな子どもを見る自信がなかった彼女は、それを気遣いながらもやんわりと断ったという。すると後日、それはそれは恐ろしい内容の非難する文章が書かれたメールが送られてきたそう。
なんでもその方の言い分によると、頼りにしていたのに断られたことが許せないのだそうだ。
このように、人間関係の距離感の感覚がお互いにずれていると、コミュニケーションに支障が出るばかりか、後々気まずい雰囲気にもなってしまう。
人間関係には程よい距離感も必要
子どもを介して、子育ての同志にもなれるくらい気の合う人と出会えたのであれば、それは素晴らしいことで人生の財産になり得る。
しかし質問の内容によっては、「一人の大人」としての品性を問われてしまう場合もある。また、頼めることとそうではないことの線引きも個人によって違うだけに、気をつけたいところである。でも、中にはどうしても踏み込みたい人もいるようだ。
私の場合、子どもを介して知り合ったママは「隣のクラスの担任」だと思うようにしている。程よい距離感と無礼を働かない自制には効果的なのだ。
